マラウイ紀行
マラウィの町の出入口にある検問所は、小役人が難癖をつけて袖の下を要求する関所 |
旅の初めに・・・ 2014年9月、マラウィの旅を計画した。 アフリカの地図で見ると、タンザニアの西にある小さな国家である。あまりニュースにならない国故、記憶には無い。 今回は北はウガンダから南のレソトまで、小国ばかりのアフリカ縦断旅行なので、話題性がない国が殆どであるが、それだけに未知への遭遇が楽しみの一つでもある。好奇心を以て旅してきたい。 |
☆アフリカ全図
アフリカ大陸南東部 |
首都はリロングウェ |
ワンポイント情報 ・国名 マラウイ共和国 ・民族構成 バンツー系 |
☆マラウイ・・・
マラウイ湖畔のリゾート地 |
イギリス連邦加盟国。首都はリロングウェ、最大の都市はブランタイヤ。 アフリカ大地溝帯に位置する内陸国であり、マラウイ湖の西岸にある南北に細長い国。国土はほとんど高原上にあり、マラウイ湖が大きな面積を占める。 マラウイ湖の面積が国土の20%以上を占めており、国土の5分の1が湖や川などの水域である。 主要産業は農業であり、自給作物としてトウモロコシなどが、農産輸出品としてタバコや砂糖などが生産されている。 社会基盤の整備は未だ不十分であり、鉄道の路線は北部域へ通じておらず、道路の舗装率は50%以下、携帯電話の所持率も10%弱、インターネット普及率も低く、90%の地域には未だ電気が通っていない。 マラウィ内には40程度の民族集団が存在。国民の健康状態は良好ではなく、HIV/AIDSが蔓延しているために平均余命も52.9歳である 米やキャッサバ粉から作られた食物なども好んで食べる。また、畑などに現れるネズミもよく食べる。マラウイではネズミはポピュラーな食糧で、よく市場で売られているという。 |
☆ケニア→ マラウィの首都 リロングウェへ
ケニアのナイロビ空港 | ケニア航空 | ブルンジ~ケニア~マラウィと旅は続く |
ケニア上空からアフリカサバンナを下方に見る。 象やキリン、ライオンが見えるかもしれない |
キリマンジャロ(5895m) | 雲に隠れるキリマンジャロ |
機内で飲む南アフリカ・ワイン | 飛行機から見るアフリカの大地 |
☆首都リロングウェ
標高は、1,000mほどの高原である。一年の平均気温は20度程度である。 市内及び近郊へは、ミニバスが多数運行されている。 |
首都リロングウェ空港到着 | リロングウェ空港は現在、日本のJICAが拡張工事を進める |
9月はジャカランタが満開 | アフリカの殆どの国でジャカランタが咲く |
独裁のマラウィ初代バンダ大統領の霊廟 | 国会議事堂の門には中国のプレート | 中国の援助で建てられた国会議事堂 |
国会議事堂の門 |
マラウィを狙う中国の魂胆! 2010年、マラウィは新国会議事堂をオープンした。新国会議事堂が2007年に中国政府からの 4,000万ドル(約35億円)の支援を受けて完成している。中国はこのほか、Chitipa-Karonga道路、5つ星高級ホテル、国立スタジアム、科学技術大学の建設を約束しているという。 マラウイは、地下資源が豊富にあるとして注目されている。石油の探査には、中国企業が強い関心を示し契約にも名乗りを上げていた。ウランや、ハイテク製品に欠かせないレアメタルの鉱脈も確認されている。調査を進めているのは、オーストラリアに本社がある会社だが、この会社の株の過半数を去年、中国の国営企業が取得した。先行する欧米に割って入るかたちで資源獲得に乗り出している。早ければ3年後にも生産が開始され、大半が中国に向けて輸出される見通しだ。 |
☆困った! マラウィでは、「中国製品は安いがすぐダメになる」という評価も、既に定着しつつあるという。件のマラウィの国会議事堂は、建設から数年しか経っていないのに、既に内部の壁にはひびが入っているとのことである。 中国のアフリカ進出にともなう弊害を指摘する欧米諸国にしても、これまでアフリカの資源をいいように利用してきた自分たちの行いを、全くなかったかのように振舞うところは、中国と大同小異である。 今回アフリカ旅行の際、あるホテルで会った日本のODAの若い社員は次の様に言っていた。 しかし、中国企業の進出以来、腐敗に拍車がかかっていると、マラウィでは一般市民も口を揃えて言っているようだ。 おまけに警官や小役人さえも賄賂、チップが当たり前になり、国の評判が悪くなり、決して国の為にはならないと言われている。元大統領が立派な霊廟を建ててもそれは後世においては評価どころか恥の上塗りにしかならない。 |
国会議事堂がある官庁ゾーンは猛獣が飛び出してきそう | 乗物には定員がない? |
ランチ・タイム、シンプルがイイ~ | 旅行仲間が描いたイラスト |
住まいは貧しくても構えは立派な扉 | オールド・タウン | オールド・タウン |
☆マラウイ・オールドタウン
中国製品が多い | ショッピングセンター |
中国人街のレストラン | 中国が建てたコンベンション・ホール、立派だが殆ど使われていないらしい |
☆ホテル
キャピタルホテル | 外国人ばかり | 先ずはビール |
☆街並み
頭は物を乗せるためにあります | 北海道と九州を合わせた広さの国土にわずか1,500万人 |
一人もいない | 広い、広い | のんびり |
牛ものんびり放し飼い | 簡素な住宅 |
町の出入口、手ぐすね引いて警官は検問所と言いながら袖の下を要求、現地ガイドはシタウチ |
マラウィは農業国 | 牛は貴重な財産 | 村のコンビニ? |
貧しい民家、政府高官の賄賂・汚職で国民は被害 | 住めば都か? |
街に入ると店が連なる | 路上にならぶ商品 |
川に洗濯に行く集団 |
木炭はこの国の燃料源 | のどかな商売 |
また、いたッ!木っ端役人、袖の下~ | バオバブの木はたくさん | 木っ端役人よりあんたは偉い、物を売るのは合法的よ。 |
☆サリマ地区の民俗村
サリマ地区のグイリゼ村は、昔の風習を守り伝統的な建物に住み村長を中心に民族踊りを披露してくれる。 娯楽が少ないせいか、観光客相手の踊りが始まると、老若男女が数百人も集まり、やんやの喝さいが始まる。 観光客の一人1ドル程度のチップが大勢の村人の生活が潤うという |
日本語のプログラムもある | この広場に集まる | そろそろ集まってきた |
踊り子さんも集まる | 村長夫妻が歓迎で観光客と握手 | 輪が出来て3重、4重となる |
アトラクション?の前に村巡り | 屋根ふき用の草を干して | 干した屋根ふき |
数年おきに拭き替える | 屋根の上にはカボチャなど、食べ物を乾燥させる |
日干しレンガを作る | 野菜もあちこちに植える | 伯耆だろうか |
村には必ずある水汲みポンプ、日本の援助が多い | 穀物で作る蒸留酒 |
粗末な台所 | 一般的な住まい | 6~8人が御座をひいて寝る |
家の裏には野外台所 | 燃料は木片 |
家畜用のアヒル親子 | シンプルな台所 |
さあ~ショーが始まるぞッ、 子供達は大喜び | 大人に叱られ、静かになる |
旅行のしおり | グルグル回りだした | 足を蹴ったり、単純 |
男女混合で砂蹴り | 良ければチップを籠に入れる、30円程度 | 男の子が腰をクネクネ、セクシー |
動画・・・https://www.youtube.com/watch?v=GlCwV7qkOYA |
怖い面をつけて、子供達は怖がる | 何やら意味が分からない |
動画・・・https://www.youtube.com/watch?v=oxNvMAqb4L4 |
魔除けの仮面か? | ゾンビ? | 七福神のお化け? |
☆ マラウイ湖 (世界遺産)
|
マラウイ湖の南北の総延長は約560kmあるが、幅は75km位しかない。面積はほぼ2万9500km2で、九州の面積の約80パーセントに当たる。最大水深は706m。 マラウイ湖国立公園は、ユネスコの指定する世界遺産の一つ。 |
マラウイ湖 国立公園は世界遺産。 アフリカ大陸南西部にあるマラウイ湖を対象とする国立公園。湖はマラウイ、タンザニア、モザンビークにまたがるが、国立公園指定されているのは、マラウイ領内の湖の南端にあたるごく一部で、全面積のわずか0.3%程度を占めるに過ぎない。 「湖のガラパゴス諸島」の異名をとる固有種の多さと進化の多彩さで知られ、とくにシクリッドの数の多さは世界的にも類を見ない。 1984年には世界遺産に登録された。淡水湖として世界遺産に登録されたのは、このマラウイ国立公園が初めてであった。 国立公園では、沿岸からの投網や底引き網の使用などは禁止されているが、小舟を繰り出しての漁は禁止されていない。 シクリッド |
バオバブの木が無数 | マラウィ湖に近づいた |
☆マンゴチ
61万人の人口。 マラウイにおける商業の中心地の1つとして知られ、マラウイの全地区へ通じる主要な道路が敷設されている。 非常に美しい観光地としても知られ、豊富な天然資源、チャンボなどの多種多様な魚、美しい太陽や砂浜などがある。ロッジも数多く存在する。 |
ホテル到着 | ウエルカム・ドリンク | バオバブを見上げる |
ロビーの人形 | ロビー |
バンガロー | マラウィ湖に面するホテル | マラウィ湖のビーチ |
ディナーはキャンドルの明かりで | 誕生日を迎えたお嬢さんはケーキのプレゼント、30才? |
花 | 花 | ジャカランタ? |
ホテルのプールサイト、前方はバーカウンター | ホテルの庭 |
ホテルの前庭 | サボテン風 |
マラウィ湖ボート・クルーズ |
漁をする住民 |
中島へ向かい船は1時間のクルーズ |
イヌワシがいる島へ | 漁をする小船 |
イヌワシは早くてカメラで捕えられず、鵜のコロニー | ホテルのバンガローの屋根修復場面 |
☆略史
年月 略史 15世紀 マラビ族によって建国 1891年 英保護領 |
☆アフリカ8カ国一覧
国名 |
面積 |
人口 |
首都(人口) |
民族 |
言語 |
宗主国 |
宗教 |
産業 |
識字率 |
平均寿命 |
ウガンダ |
本州と同じ |
3,300万人 |
カンパラ |
原住民族 |
英語、スワヒリ語、ルガンダ語 |
イギリス |
キリスト教60%、伝統宗教30%、イスラム教10% |
鮮魚、コーヒー、紅茶、綿花、タバコ |
67% |
58.6才 |
ルワンダ |
四国の1.4倍 |
1,000万人 |
キガリ |
国民の84%がフツ、15%がツチ |
キニアルワンダ語、英語、仏語 |
ベルギー |
カトリック57%、プロテスタント26% |
コーヒー、茶 |
65.3% |
63.5才 |
ブルンジ |
四国の1.5倍 |
850万人 |
ブジュンブラ |
フツ族90%、ツチ族10% |
仏語、キルンジ語 |
ベルギー |
カトリック65%、プロテスタント10%、伝統宗教23% |
農業(コーヒー、茶) |
65.9% |
53.6才 |
マラウィ |
北海道+九州 |
1,526万人 |
リロングウェ |
バンツー系 |
チェワ語、英語 |
イギリス |
キリスト教75% |
タバコ、紅茶、砂糖、綿花、コーヒー |
72.8% |
52.9才 |
モザンピーク |
日本の約2倍 |
2,289万人 |
マプト |
マクア・ロムウェ族など43部族 |
ポルトガル語 |
ポルトガル |
キリスト教(41%)、イスラム(17.8%)、原始宗教 |
農業、漁業 |
54.0% |
49.8才 |
スワジランド |
四国と同じ |
117万人 |
ムババネ |
スワジ族、ズールー族、トンガ族 |
英語、シスワティ語 |
イギリス |
原始宗教、キリスト教 |
濃縮清涼飲料、砂糖、パルプ、柑橘類 |
85.6% |
42.0才 |
レソト |
九州の1/7 |
200万人 |
マセル |
バソト族 |
英語、ソト語 |
イギリス |
キリスト教 |
農業、牧畜 |
女性90.3%。 |
48.8才 |
南アフリカ |
日本の3.2倍 |
5,119万人 |
プレトリア |
黒人、白人、カラード、アジア系 |
英語、アフリカーンス語、計11が公用語 |
イギリス |
キリスト教、イスラム教 |
金は世界の産出量の半分を占める |
89.0% |
56.1才 |
☆アフリカはかって殆どがヨーロッパの植民地
|
1912年の植民地 |
旅の終わりに・・・ マラウィは特別観光する所はあまりなかった。 特に印象に残るのは、中国資本の箱物建物が目を引く。ここはアフリカの中国マラウィ支店か?と錯覚する位である。 もう一つ、検問所の警官。遭遇する度に好奇心がつのる。車の中の観光客全員がドライバー、現地ガイドと警官のやり取りに注目する。多分、警官もやりずらいだろう。そんなマラウィであった。 終わり |