レソト紀行

 

       数年後にオープンするというレソト文化村、レソト民族のルーツであるソト族の居住建物を展示

 旅の初めに・・・

 2014年9月レソトの旅行をする事にした。

 南アフリカの中にポツンとある、言うならばコバンザメのような国みたいである。九州の1/7の広さと言う。王国である。

 事前の調べでは、エイズで悩み、国民の4人に1人が感染しているらしい。多分、貧困からこの様な現象ではないかと想像するが、果たしてどのような国なのか観察してくる事とする。

 

 南アフリカの中にポツンと存在する王国

周囲を南アフリカに囲まれている

 

 ワンポイント情報

 ・国名    レソト王国        ・民族構成    バソト族
 ・面積    九州の1/7        ・宗教       大部分がキリスト教 
 ・人口    200万人         ・言語       英語、ソト語
 ・首都    マセル(人口18万人) ・産業       農業、牧畜
 ・宗主国   イギリス          ・特徴       王国  

              広大なアフリカの大地を小型バスで巡る

    ☆スワジランド→南アフリカ→レソト (バスの旅)

 南アフリカに入ると巨大な火力発電所    発電所からは送電線が走る    南アフリカのガソリンスタンド
  広大な南アフリカの大地は焼畑農業     南アフリカは広い パンクして1時間待機、荒野で青空トイレか?



  ☆ゴールデンゲート・ハイランス国立公園を通過

ゴールデンゲートハイランズ国立公園

卵やふ化する前の草食恐竜が発見されている

恐竜の想像図

 

ドラケンスバーグ山脈     南アフリカとレソトの国境線を形成している

            面白い形が続く                  王冠か?

                          前方からバスは走ってきた

          層は歴史を語る        風雨の影響か          ポプラ林

   南アフリカの避暑地でもある         周辺は酪農地帯       アフリカのサンセット

  レソトの国境事務所

 スワジランドからレソトへ入国するために、レソトの入国事務所で女性が、何やら不審な顔つきでお土産を各自頂いたという。

 レソトは、エイズで世界一感染率が高い所である。だからなのか、女性のみに予防のために「何」を配布されたようだ。

 世界にはこの様な国があるのである。今までも何度か見た事がある。

 

          ☆レソト・・・

 イギリス連邦加盟国。周囲を南アフリカ共和国に囲まれた、世界最南の内陸国

 全土がドラケンスバーグ山脈の山中に位置するため、平地が一切なく、全土の標高が1400mを超える。いったん周囲の南アフリカ共和国を経由しないと行き来できない地域すらもあるため、「アフリカのスイス」「南部アフリカの屋根」とも言われている。

 レソトの経済は、農業と南アフリカ共和国向けの繊維製品を中心とした輸出、南アフリカ共和国への出稼ぎで支えられている。

 放牧は盛んで、家畜の頭数は人口よりも多い。

   ☆ホテル

  マセル・サンホテルはカジノ併設  南アフリカから大挙押寄せるカジノ     レストランもカジノ客が多い

 

        マセル:王宮

 国家元首は、国王のレツィエ3世で、立憲君主制をとる。

 国民統合の象徴的地位で、政治的権力を有さない。

 国王の位はセーイソ家による世襲制である

 写真は王宮の門、内部には入れない。

        9月はレソトでは春、梅?    レソトの観光は四輪駆動、運転手たち

 

    首都マセル

 南アフリカ共和国との国境からわずか2kmで、標高1,600mの高原にある。

 同国の商業の中心地であり マセル市域での人口は約18万人で、マセル首都圏に於いては人口37万人(1999年)。

 

           山の上にある国会議事堂              マセルの大聖堂

         シンプルな教会内部             神父の説教

 

     ☆首都マセルの街並み

         なかなか服装が似合っている               朝の出勤風景

                    民家                 車で行商?

 

        郊外に出ると牧場が続く        人間の数より家畜が多いという

 

 レソトの産業

 レソトの経済は、農業と南アフリカ共和国向けの繊維製品を中心とした輸出、南アフリカ共和国への出稼ぎで支えられている。
 放牧は盛んで1994年時点には国土の65.9%が放牧に振り向けられていた。家畜の頭数は人口よりも多い。気候には恵まれているものの、地形の制約のため、耕地面積は国土の10.5%にとどまる。そのため、農業従事者人口は国民の18%と少ない。これは南アフリカ共和国への出稼ぎ人口の2倍弱にすぎない。

 政府は、慢性的な貿易赤字を解決し、発展が望めない農業以外に産業を振興するため、繊維加工業に着目した。貿易優遇措置を講じた結果、アメリカ市場向けの繊維産業誘致に成功し、2000年以降、年率3%を超える国内総生産の成長を果たした。

 しかしいまだ失業率は40%以上である。

 

       ☆マセル:モリジャ博物館

    レソトの歴史と文化を紹介する博物館               博物館

        博物館裏にあるソト族の住宅                   ソト族?

 

 

          梅の花 1830年代に同国で最初のキリスト教の伝道が行われた地として知られる教会。 教会の前で談笑する学生、アフリカは女性でも坊主頭が多い。縮れ毛の為だろうか?

   カメラの前で照れる子供達       上手に編んだ毛          あどけない

 

教会ではミサが終わり、歌い、踊り出した       二階でも大声で歌う      綺麗な声で歌う女性たち

   動画・・・教会で踊るキリスト教信者

 

     民芸品、ソト族のバソト・ハット           ゴスペルのポスター

 

       ☆更に郊外へ 

      田舎にはまだソト族の家がある             酪農地帯

 

        レソトの一般的民族衣装            カラフルな洗濯物

     ☆王宮の別荘 

          看板                  奥の家が王宮の別荘

            とうもろこし畑         羊、ヤギ、牛、馬が多い

    ☆タバ・ボシウ高原

バソト族発祥の地で要塞でもあったタバ・ボシウ高原

 タバ・ボシウは、首都マセル近郊にある丘で、「夜の山」の意味。19世紀のバソトランドの王モシェシェ1世が要塞を建設し、独立を守り抜いた記念すべき場所である。
         この山の上に要塞            タバ・ボシウの看板

     ☆ソト族文化村 

         建築中            かなり広い     ソト族の建物がを多数展示

 

                             有力な観光名所となる

      ☆マセル市内 

        マセルの目抜き通り           ショッピングセンターへ

         エスカレーターまである              何でもそろいそう

 

       バソトハットの民芸品店      バソトハットの民芸品店

        ホテルでは宴会が、フレンドリーな彼らは中に入り見ろ! とすすめる

 悩めるレソト 

 HIV(俗に言うエイズウイルス)感染者が1990年代以降激増、国民の約1/4がHIV感染者である。

 そのため、1990年には220万人あった人口が、2006年には180万人と激減。平均寿命は60歳から35歳と、成人死亡率が世界でもっとも高い国となっている。

 
 世界各国のHIV成人感染率の高い国として目立っているのは、

 スワジランド 26.5%  レソト 23.1%  ボツワナ 23.0%  南アフリカ 17.9% ジンバウエ 14.7%

 殆どがアフリカ南部である。 ちなみに、日本は感染率的には0.1%未満。

 

       ☆さようなら~    

 マセル空港から、一路ヨハネスブルグ経由、香港、成田へ  ヨハネスブルグの民芸品店にはシマウマの皮を販売

  

 

               ☆略史

年月略史
1868年 バソトランドとして英国保護領に
1966年10月 英領独立
1970年1月 ジョナサン首相による憲法停止
1970年4~12月 国王モシェシェ二世オランダ亡命(帰国後、政治不関与を宣言)
1986年1月 クーデターによりレカーニャ国軍司令官が政権掌握
1990年3月 国王モシェシェ二世英国亡命
1990年11月 モシェシェ二世廃位、レツィエ三世即位
1991年4月 クーデターによりラマエマ大佐が政権掌握
1993年3月 下院総選挙実施(23年ぶり)
1994年8月 レソト危機(レツィエ三世、憲法停止及び議会・内閣の解散を一方的に宣言)
1995年1月 レツィエ三世退位、モシェシェ二世即位
1996年1月 モシェシェ二世交通事故死
1996年2月 レツィエ三世復位
1998年5月 下院総選挙実施
2002年5月 やり直し下院総選挙実施
2005年4月 第1回地方自治体選挙実施
2007年2月 下院総選挙実施

   ☆アフリカ8カ国一覧

国名

面積

人口

首都(人口)

民族

言語

宗主国

宗教

産業

識字率

平均寿命

ウガンダ

本州と同じ

3,300万人

カンパラ
(人口142万人)

原住民族

英語、スワヒリ語、ルガンダ語

イギリス

キリスト教60%、伝統宗教30%、イスラム教10%

鮮魚、コーヒー、紅茶、綿花、タバコ

67%

58.6才

ルワンダ

四国の1.4倍

1,000万人

キガリ
(人口33万人)

国民の84%フツ、15%がツチ

キニアルワンダ語、英語、仏語

ベルギー

カトリック57%、プロテスタント26%

コーヒー、茶

65.3%

63.5才

ブルンジ

四国の1.5倍

850万人

ブジュンブラ
(人口23万人)

フツ族90%、ツチ族10%

仏語、キルンジ語

ベルギー 

カトリック65%、プロテスタント10%、伝統宗教23%

農業(コーヒー、茶) 

65.9%

53.6才

マラウィ

北海道+九州

1,526万人

リロングウェ
(人口65万人)

バンツー系

チェワ語、英語

イギリス

キリスト教75%

タバコ、紅茶、砂糖、綿花、コーヒー

72.8%

47.0才

モザンピーク

日本の約2倍

2,289万人

マプト
(人口188万人)

マクア・ロムウェ族など43部族

ポルトガル語

ポルトガル

キリスト教(41%)、イスラム(17.8%)、原始宗教

農業、漁業

54.0%

49.8才

スワジランド

四国と同じ

117万人 

ムババネ
(95万人)

スワジ族、ズールー族、トンガ族

 英語、シスワティ語

イギリス

原始宗教、キリスト教

濃縮清涼飲料、砂糖、パルプ、柑橘類 

85.6%

42.0才

レソト

九州の1/7

200万人

マセル
(人口18万人)

バソト族

英語、ソト語

イギリス

キリスト教

農業、牧畜

女性90.3%。
男性71.3%

48.8才

南アフリカ

日本の3.2倍

5,119万人

プレトリア
(人口52万人)

黒人、白人、カラード、アジア系

英語、アフリカーンス語、計11が公用語

イギリス

キリスト教、イスラム教

金は世界の産出量の半分を占める

89.0%

56.1才

                          ☆アフリカはかって殆どがヨーロッパの植民地

1912年の植民地

  旅の終わりに・・・

 王国とは言うが、スワジランド王国とは違い、殆ど権力の無い王様のようであった。

 経済から文化、インフラまで殆どが南アフリカに依存しているようである。ホテルの多くはカジノを併設して、客の多くは南アフリカから遊びに来るようだ。

 エイズで悩むと言うが、外から見るとそれは計り知れないものがある。貧しさゆえの現象なのだろうか。

 ホテルのカウンター・バーで飲んでいた時、美人の黒人女性が隣に来て得意の?英語、フランス語を駆使し、交流したが・・・
 この人もエイズ?と考えると少し離れて座りたくなった。

 アフリカの旅はサプライズが多い。それがアフリカである。魅力があるアフリカであった。                        おわり

 

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