天売・焼尻・二島物語

     

 2016年7月、北海道地区の離島最後の地、天売・焼尻の旅をした。

 北海道には利尻・礼文、奥尻島そして天売・焼尻島の5つの島があり、それぞれ雰囲気が違う装いがある。

 何れも海が荒れたり、波が5m程度になると船が欠航となるが、幸いに5島ともに好天に恵まれた。
 やはりどの島も海産物がとても美味しく日本の食文化に癒される。

 遠隔地にはツアーの格安企画が最適でのんびりと出来るのが良い。

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         天 売 島

                        島の北西海岸は断崖が続き見事な景観

        ☆MAP

  羽幌 - 焼尻 - 天売(高速船1時間、フェリー1時間35分)
     焼尻 - 天売(高速船15分、フェリー25分)
 札幌~増毛~留萌~羽幌~天売・焼尻~深川~   札幌の周遊、バスの旅

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     ☆出発

            夢をのせて、ドリーム観光             総勢34人、殆どが中高年&高高年

               昼飯代りにポケットウイスキー     途中、道の駅で購入したニシンの甘口きりこみが旨い


     ☆留萌・雄冬

       留萌管内、雄冬地区「白銀の滝」は涼しさを呼ぶ  暑寒連峰に積もった雪解け水や地下水が山肌を伝って30mの高さから岩肌を流れ落ちる

       ☆小平町

 
            留萌から羽幌・稚内方面へ                  旧花田家番屋の外観 

     ☆道の駅

        道の駅 おびら鰊番屋            鰊番屋の大看板           鰊番屋の親方は留守の様

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      ☆羽幌町

      街路灯がユニーク         羽幌町の入り口に、オロロン鳥の巨大オブジェ

     
       ☆海鳥センターで事前勉強

           先ずは羽幌町の海鳥センターで勉強  環境省のにわか役人になりましょう

               地球上には海鳥が約285種類              ペンギンは200m~500mも潜る

 

人間が出す生ゴミで、海鳥の天敵であるカモメ、カラス、ネコ、ネズミが大量発生し自然のバランスが壊れ始めていると言う。

    ☆天売島の歴史

  紀元前5,000年頃(縄文時代前期)、天売島に人が住み始めた                  明治23年、小学校が出来る

          

      昭和13年、海鳥繁殖地が国の天然記念物となる                  ニシン大量期を迎える

                     海鳥の楽園                      餌が豊富な離島

   ペットボトルに砂を入れ、海鳥の重さを知る  コウテイペンギン(38kg)の重さを確認する女性          海鳥センターの説明員

                ウミスズメの成鳥は220g              ウミスズメは陸のスズメにそっくり

             

            ケイマフリは700g                           可愛い顔

                 ウミガラスは980g    ウミガラスは半分が白い。その鳴き声からオロロン鳥と言う

        天売島で最も見られるウトウは650g              せっせと餌をヒナに運ぶウトウ

        海鳥の天敵、オオセグロカモメは1.3kg 他の鳥類が捕らえた獲物を奪ったり、他の鳥類の卵や雛を食べる

              ウミネコは680g     鳴き声がネコに似ていることからウミネコ

                    ヒメウは2kg           (ヒメ=小さい)のでヒメウと命名

             ウミウは3.3kg       日本での鵜飼いに利用されるウミウ

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  ☆羽幌~天売へ

       羽幌フェリーターミナル           フェリーと高速船が航行    羽幌~焼尻~天売、フェリーで90分

   左が天売島、右が焼尻島 その間4km          天売島が見えてきた    人口377人の天売島、焼尻島は220人

 

  長閑なフェリー内部、テレビでは今日も日ハムが勝った                     天売フェリーターミナル

  ☆天売島到着

         ターミナルは小さくて可愛い     パトカーもある。お巡りさんは一人        オロロン鳥のオブジェが右に

     今夜の宿はホテル大一、丘の上

    天売島フェリーターミナルの景観  100万羽が飛来する海鳥の島

        4km先には焼尻島              ホテルの行燈       島の宿大一は二階建て

   ☆島の宿        

           ホテルのロビー            歓迎看板      上空から撮ったホテルの外観

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      ☆幸せの時間

 先ずは安着祝い、ビールと持ち込みワインで乾杯             本日はツアー貸し切りのようです

                                豪華! 今回の目的はコレッ・・・

                 数の子                   サ・カ・ナ        ホタテ、カレイ、エビの刺身

               タラコ和え                 カニ        ツブ、全部この島で獲れる

 今は日本ではあまり食べられないナマコ、中国に輸出がメイン                    イクラ

       ウニは現在ムラサキウニ         ホタテの焼き物、香りが抜群          アワビの踊り食い

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      ☆天売島MAP

             夕食後はウトウの帰巣場面を見学、これも今回のテーマ

    ☆儲かる産業
               

 ナマコは解禁2カ月で、2,000万円の収穫、ナマコ御殿が建つと言う。中国人が島に待機しており高値で購入。島民の口には入らない。                ウニも大漁


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  ☆ウトウの帰巣見学 
   

 夕食後、観光協会の名ガイドとウトウの帰巣地へ  この一帯がウトウの巣があり、午後7時頃が良い       全員が参加、ウトウの門限(?)を待つ

 

 道路脇のイタドリの植物下が巣に良い カラスや猫に襲われないため2m下へ    帰って来た! 左の灯台上空にチラホラと、この後大群が、暗くなり撮影不可能。

   赤岩を望む赤岩展望台。周辺の地表にウトウの巣穴が密集している。

ヒナの餌を運ぶウトウとウミネコの攻防(右写真)。
日中は海上で生活し、夕暮れに口いっぱい小魚をくわえ、ヒナの待つ巣穴めがけてすごい勢いで帰ってくるウトウ。
この餌のおこぼれをねらうウミネコが巣穴周辺で待ちかまえる。ウトウはウミネコよりも遙かに小柄で体力ではとてもかなわない。
しかしウトウには、水平線の彼方からツバメのような早さで飛来し、正確に自分の巣穴めがけて飛び込めるというレーダーのような優れた能力があるという。
約40万つがいともいわれるウトウが、夕暮れから一気に帰巣する光景、巣穴付近でもたついたウトウとウミネコの餌攻防。野生の習性と優れた才能に圧倒される瞬間だ。

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北太平洋に分布する海鳥。天売島には3月ごろ多数飛来し、4月はじめ頃から抱卵する。天売島はウトウの世界一の繁殖地で、その壮観な夕景を観察できるのはこの島だけ。ヒナのふ化が始まる5月中旬から、日没と同時に魚をくわえたウトウが赤岩展望台周辺へと帰巣する。この魚を狙ったウミネコと、餌の争奪戦が繰り広げられる。ヒナが巣立ちを終える8月に入ると親鳥の数も極端に少なくなり、中旬には姿を消す。冬には東北や北陸地方の日本海などで過ごし、陸には上がらない。

                          40万つがいが繁殖する天売島

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    ☆観光開始

 翌日の朝食は、シンプル・ザ・ベスト  いか刺しは無かった~                       天売観光バスがお迎え!

 

 三吉神社でお参り、今日は何かよい事がありそう  日本最小規模の天売高校は夜間定時制。
 在校生4名、教員11名。充実しています
 天売小中学校、小学生8名、中学生3名、教員は12名、給食もあり。

 昨夜ウトウの帰巣場面を観察した地を再度行く                             この中にウトウのヒナがいるらしい

                         ヒナは大きくなると、巣の近くの断崖絶壁から飛び立つと言う

         

                  ウトウの説明版                            餌をヒナに運ぶウトウ、80万羽

   低くうなるような鳴き声から「オロロン鳥」と呼ばれるウミガラス  ペンギンのようなウミガラスは今は数十羽しかいない

     

 
     赤岩展望台から海鳥を眺める       肉眼でも海鳥が見える。ガイドの望遠鏡は50倍

  赤岩

多数のオロロン鳥の繁殖地であった天売島。
そのシンボル・赤岩は、海中から突き上げる鋭い矢尻の形をした、海抜48メートルの垂直岩。

 周辺は「赤岩展望台」として整備されている。赤岩を望む険しいルートには階段が取り付けられ、赤岩が間近に迫る展望台から海鳥観察ができる。
 赤岩展望台一帯の斜面は直径20センチほどの穴を掘って巣を作るウトウや草地に営巣するウミネコの繁殖地で、5〜7月には海鳥たちの子育てが間近で観察できるチャンスがある。

                           赤岩周辺は透明度抜群の海

        はるか彼方には利尻山が見える              無料望遠鏡がある海鳥観察舎

              ウミネコ説明版                    ウトウの天敵、ウミネコ

                 ヤナギラン         夜に見ると宇宙人に見えると言う植物

                                すばらしい眺望

               海鳥の乱舞                 すごいッ!

               

               

    焼 尻 島

                

                                 焼尻島の眺望 羽幌港から25km、人口220人

       羽幌港からフェリーで1時間        オンコの島、羊肉で有名           原生林と花の島

      産業は漁業、観光、畜産         漁港兼フェリー・ターミナル        4km先には天売島

                   温暖な気候により多種多彩の植物が見られる              船のブイ、芸術的

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     ☆豪華ランチ

            ヤマサ食堂で昼食                 目が釘付け

 海鮮丼、10種類のご当地新鮮海鮮類、味噌汁はホタテの稚魚入り、宗八カレイ、ウド         朝から夕までアルコール漬け

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      ☆島の公共機関

 焼尻小中学校、小~1名、中~1名、教員7名、
 給食は先生たちの為に作っているようなものです
 焼尻の駐在所、1名。島民は220名だから平和でしよう。僻地手当が出るので人気らしい。

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      ☆土産&めんよう牧場

              名産、焼尻の3種類寒ノリ                羊の牧場

           頭が黒いサフォークはイングランド出身   畜産は食用羊のサフォーク種の国内有数の産地として有名

      島全体が海に囲まれ、牧草は潮風でミネラル分が多い    余りにも太陽が熱いので避難、ジンギスカンになってしまう?

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    ☆ オンコの荘

    オンコ又はイチイの木は松、5万本の原生林 名前の由来、昔朝廷で一番位が高い位階は、「正一位」である。
 そこで木の中で一番位の高い木に一位(イチイ)の名を授けた

 

  オンコは通常高さ20mになるが、ここでは風と雪で1m            観光協会のガイドの説明

  日本海の強く激しい季節風や、雪の重みで、その枝の広がりは直径10メートルを超える末広がりの巨木ぞろい

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     ☆日本一のジンギスカン

 地元羊肉のジンギスカン、たったこれだけで2,500円                しっかり味わいます

   こんなに美味しい羊肉は初めて、臭いは無く甘くうま味抜群   猫が・・・、 5,000円出せば一切れ位はと猫語で言ったが・・・

 

札幌駅ビル内「ミクニサッポロ」の「プレ・サレ焼尻」は1万円以上 東京銀座 「GINZA TOTOKI] レストランでは3万円以上

 講釈・うん蓄・能書きシリーズ

 羊肉、日本では多くの人が臭いが・・・と言って敬遠する人が圧倒的だ。しかし、世界では牛や豚、鶏よりも多く食べられている。宗教上からも敬遠されていない。北海道を代表する郷土料理でもある。

 ジンギスカンという料理の命名は、源義経が北海道を経由してモンゴルに渡ってジンギスカンとなったという伝説(義経=ジンギスカン説)から想起したものであるとの説が有力である。

 今回、離島巡りの旅で「天売・焼尻」に行って食べた。大金を出して・・・
そこで食したのはウニやアワビ、ナマコなど海の幸ずくし。しかし一番美味しかったのが羊肉のジンギスカン。

 その肉は焼尻島(ヤギシリトウ)で育つ。
食通垂涎の ”幻の羊” で「プレ・サレ焼尻島の潮風」と言われる。

 「プレ・サレ」とはフランスのノルマンディー地方沿岸の牧場で潮風による塩分を含んだ牧草を食べて育った子牛の事で、世界最高品質とされている。
 フランス語でPREは牧場、SALEは塩の意。周囲を海で囲まれた焼尻島では、同じように常に潮風が吹いており、牧草に塩分、ミネラル分が蓄えられている。また島には野犬や蛇など羊にストレスを与える外敵がいない。
 その素晴らしい環境で育った純粋サフォーク種の羊たちは臭みも無く、脂は白く甘みがあり、その筋では太鼓判が押されている。
 ワインの葡萄も、潮風、塩分、ミネラル分が含まれていると最高級のワインになると知られている。
高級食材として大都市の高級レストランでしか食べられない焼尻島の「プレ・サレ焼尻」の羊肉。港の食堂で見つけた。
 一皿2,500円也、高い! しかし食べてみたい。
 ついに誘惑に負けて食べた。臭いは全くしない、甘みもうま味も充分ある。
ビールもお代わり、肉・・・高いから一皿で我慢。
 テーブルの周りには野良猫が1・2・3~7匹も集まって来た。ニャ~・ミャ~  と猫のウィーン合唱団だ。
 睨みあいの末、ウィーン合唱団の面々に課題曲を与えた。ニャ~でなく、ワン!と歌え、ならば肉一片位ならば武士の情けで分けてやる。
するとそのやり取りを見ていた食堂のお婆ちゃんが言った。「そんな無茶な~」と浜言葉でつぶやいていた。
 猫の祟りが無ければよいが。。。
 ニャ~ と ワン の話をブログに掲載した所、ブログのフアンからクレームが寄せられた。犬と猫は元は一緒という話。
 そこで調べました。
 もそも犬も猫も、祖先は同じ。5,500万年前に、今のヨーロッパ地方あたりの森に生息していた「ミアキス」という動物が、犬と猫の祖先だとされています。森の外の草原へとすみかを移した動物は「犬」となり、森の中に残った動物は「猫」へと進化していったとされています。
 残念ながら、島の人や猫にも行きわたらないこの島の羊肉。高級すぎるからだ。
北海道・洞爺湖サミットでも使用された高級食材。
 首都圏の高級レストランや札幌JRタワー内のミクニ・サッポロでも1万円~3万円で提供されている。
東京の高級レストランでは3万円が普通と言う。
 グルメ旅でした。 シ・ア・ワ・セ~

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      ☆さようなら~

 
           羊がサヨウナラ~               高速船で30分で羽幌港へ

             羽幌の街は「オロロン鳥の里」           帰りは留萌から高速道路で砂川で休憩

     名物店員「森クマコ」さんは栄養満点             どちらが「森公美子」さんかな?

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       ☆ネオンを求めて

                                   帰着、ススキノのネオンが呼んでいる・・・

 旅を終えて・・・

 やはり海に囲まれた島は良い。北海道の離島を今回で全て網羅した。
 海産物が旨いのが共通している。島国日本に生まれて良かったとしみじみ思う。よく思うのだが、宗教上で肉や魚を食べてはいけないという宗教がある。

 例えば、イスラムは豚肉、ヒンズーは牛肉、ユダヤ教やキリスト教も戒律が厳しい。日本の仏教も肉も魚もダメで精進料理。表向きでしょうが・・・失敬。

 カニ、アワビ、ウニ、ホタテ、エビ、イクラ、ツブ、ナマコ・・・ どうして美味しい物はカタカナなのでしょう? 不思議です。

 ウトウの帰巣場面は迫力があった。立っていると顔の前をすれすれに飛んで行く。巣に猛スピード、よく間違わないものだ。私なんぞは酔って帰る時は時々隣の家と間違う時があるが、賢いウトウだ。

 日本一美味しいジンギスカンを食べられ感動した。我が豪邸の庭園を利用して今度はサフォーク種の羊を飼い、ミネラル分の塩を与えて羊肉生産計画をしたいと考えて帰途についた。通販受付をいたします。

                                                                  終わり

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